参加日:2019/11/09-11/10
参加者名;田中僚
長浜移住体験レポ 1日目
長浜市木之本町での「発酵マルシェ」~お寺でカフェ仕込み体験
東京から「こだま」に揺られておよそ2時間。滋賀唯一の新幹線停車駅である
米原に到着しました。
体験前日、就業を相談している長浜市の企業の重役さんと夕食を彦根で取り、
その後、長浜駅から徒歩10分ほどの「平田旅館」さんに宿泊。体験当日は、朝8時に
ガイドを買って出て頂いた移住先輩組の對馬さん(つしまさん)が宿まで迎えに来
てくださり、本日のメインイベントである「発酵マルシェ」のお手伝いへ出発!
長浜の街中から、およそ30分ほどで木之本エリアへ。
秋晴れよろしく澄み渡った空でしたが、やはり車から降りると東京とは違う、
体の芯が冷えるような風が…。
それでも日も出てきて良いマルシェ日和に。まずは、今回マルシェとカフェの
仕込みの両方でお世話になる、明楽寺の藤谷さんへご挨拶。
明楽寺の正殿は工事中。脇にある棟のキッチンへご案内いただきました。
予想以上に広々としたキッチン!
やはりお寺の規模が大きいとキッチンもスペースが必要そうです。
今回はこちらでケーキを仕込ませて頂いて、翌日古民家をお借りして1日限定の
カフェを営業させていただくことに。
設備のチェックもそこそこに、時計を見るとそろそろマルシェの準備をするお
時間。今回は、地元の人たちが使えるよう大家さんが支度されている古民家の中と
駐車場を利用した会場のよう。
古民家の前にいると次第にメンバーのみなさんが到着。
通りの向かいで陶芸工房をされている七尾さんや、日本酒ガールで執筆もされ
ている松浦さん、5年前に移住された植田さん…そして今回は一緒に移住体験をす
る高橋さん(出身は神戸)、続々と皆さん集まってきて、自己紹介もそこそこに
ブースやテーブルをえいやっと準備!
気づいたら今回のマルシェ出店者さんも集まってきて、ワイワイと賑やかな状
態に。通りを歩くお客さんも、もう始まっているの?と話しかけてくるように。
(11:00スタートでした!)
今回のテーマは発酵なので、古民家の中は日本酒バーに!同じ通りにある、冨
田酒造さんと山路酒造さんのトークショーも開催と、企画の中身に地元の一体感を
感じました。
マルシェもスタートし、受付などをやりながら、ご飯をパクリ。
どの出店者さんも粒ぞろいで美味しい。
↑ハッピー太郎醸造所の幸太郎さんが用意された、塩麹鷄と漬物セット¥300
地元の人もお味噌作りに行くような、発酵関係で大人気だそう。
端から食べさせて頂いていて思うのは、長浜エリア、食の根っこの部分がしっ
かりした地域なんだなあとしみじみ。
そんな感慨に浸りつつお酒を呑みたかったのですが、気づいたら12時過ぎにな
り、急いで仕込みの材料を買いに地元のスーパー(平和堂)へ!
バタバタしながら、明楽寺さんのキッチンへ到着し、すぐにオーブンを予熱!
あんまり遅くまでお借りするのも申し訳ないので、できるだけ急ピッチで!
(急いでいたので写真がなくすみません!)
今回は、珍しい鬼ヶ島レモン(ブランド化中)を使ったケーキ。
レモンのマーマレードを作りつつ、生地を焼いていきます。焼いた生地は1日寝
かせます。
お寺のキッチンはお母さんがたが使うためか、低めに作られていて、男の僕に
は屈みながらの作業となります(笑)
高橋さんにフル活躍していただき、なんとか16時前に終了しました。
最後、生地を焼いている最中に、明日お借りする古民家スペース「すくらむ」
さんの見学へ。
以前映像を頂いて確認していましたが、可愛い外見と一歩入ると感じる古民家
独特の空気感。
踏むと少し軋むような床。
使っても良い食器などを教えていただき、明日の不安とワクワクを抱きながら
今日の体験は終了。
今日は木之本駅から長浜駅まで電車にゆられて帰途に着きました。
平田旅館に着くと、高橋さんと明日の相談をして、すっと就寝です。
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長浜移住体験レポ 2日目
長浜市木之本町、古民家カフェ「すくらむ 」でのワンデイシェフ体験
移住体験ツアー2日目。今日は木之本の古民家をお借りして、1日だけのカフェ
を営業!
朝からメニュー表を印刷しに行ったりとバタバタしながら、また對馬さんがお
迎えに。高橋さんと一緒にまずは明楽寺に向かい、準備を整えてからいざ古民家
へ。明楽寺では、奥さんが白瓜で奈良漬けの仕込みをしている真っ最中でした。な
かなか見ない光景ですね。お料理やさんのようにたくさん仕込んでらっしゃいまし
た。
9時過ぎに到着後、「やかんあったっけ?」など前日の確認不足がここにきて
ダメージに。前日に入念な確認は必要ですね…
とりあえず、メニューを一通り作ってみつつ、味見。
2種類のパウンド生地を、レモンのマーマレードとレモンヨーグルトアイスで
はさみ、上にホイップとさらにマーマレードを盛り付けて、レモン感満載にしてみました。
ちなみにこちらが当日のメニュー。あ、カトラリーどうやって出そうか、そもそもオーダーってどういう風に管理
しようか、お水はどうしようか、、、
でもこのバタバタも、1日だけお借りして慣れないキッチンに立たせて頂く醍醐
味だなと、11時のオープンが差し迫る中、心の中でのんびり構えてました。
やはり、個人事業主のようにカフェを運営するって、どこか心にゆとりが生ま
れますね。これが会社の仕事だったらピリッとしちゃいます。
さて、11時目前になると玄関からガラッと開く音が。
観光でいらしたご夫婦が顔を覗かせていて、慌てて「もうちょっとしてからき
てくださいー」と声をかけてピッチを上げて準備。
始まる前は、そんなにお客さん来ないだろーと安心しきってました。笑
オープンの時間となり、お客さん第一号のご夫婦をご案内しながら、この古民
家ならではの不便さに気づきました。料理を出す導線も、お客さんを迎える導線
も、何もかも計算されていない空間、正直やりづらい。
これは実際にレストランで働いたことがある人ならわかると思いますが、初め
はちょっと苦痛です。
でも、次第に、このいちいちの動作がある…ちょっとお客さんの様子を見にい
く、などは古民家の造りでないと感じ得ない、素敵なポイントだなと思うように
なってきました。古民家カフェを将来したいという人の気持ち、何となくわかった
気がします。
今回のガイドの對馬さんを交え古民家の利便性について話していると、実際に
移住するときに古民家に住むか、アパートやマンションに住むか、どちらも選択肢 に入れてみると良いと。
古民家はやはり特別感、居心地も良い空間ではあるけども、古民家はよほど断
熱材を入れているなどでない限り、寒い。特にお風呂場は異常に寒いとのこと。
実際、すくらむさんのキッチン周りもなかなか暖まらず、高橋さんの淹れてく
れた珈琲を味わいながらお仕事をしてました。
その後、木之本のお母さん方が注文をしてくれたり、観光のお客さんもちらほ
ど4組ほど来ていただき、一時は席が全て埋まるくらいの盛況となりました、皆さんありがとうございます。
最後のお客さんがおかえりになって、すっと心の中で、面白かったな、またや
りたいなという気持ちが生まれました。
木之本の古くから続いている街並みや食文化に充てられたのかもしれません。
このまま古民家カフェの運営を目指していくのもありかな、、、とほんの
ちょっと考えました。
感慨に浸りながら、撤収作業をして16時に終了!
東京に戻る高橋さんとお別れをして、宿に帰宅。
ドキドキだったカフェ営業も終わり、少し開放的な気分で長浜をぶらぶら。
途中見かけた大盛況のお店(赤鬼さん)に入り、カウンターでじゃんけんをし
てジャンボハイボールをゲット。
まだ18時前なのに、地元の皆さんで大騒ぎなお店。こちらはお酒の時間が
ちょっと早いのかな、みんな早く帰るのかなと思いながら、居酒屋飯をばくばくい ただきました。
そのまま琵琶湖沿いの通りまで散歩をし、実際に長浜に移住するならどこに住
むだろう、友達をどう作ろう、など取り留めなく考えながら2日目の体験を終えました。