変な人、いや、個性ある人を受け入れて混ざる場所、滋賀県高島市
2020年11月27-28日の1泊2日で滋賀県高島市へ移住体験に行ってきました。
私自身、仕事の関係で名古屋→福井県へ移住して3年目。次の移住先を探している中で、前から気になっていたのが滋賀県高島市でした。
なぜ、滋賀県高島市が気になっていたかというと・・・
■高島のイメージ
・ほぼ日本の中心に位置しており、関西、中部、北陸方面へのおでかけに便利そう
・比良山系、琵琶湖等、豊かな自然が広がっており、四季の変化がはっきりしてそう
・琵琶湖の上流に位置していて、水がきれいで食文化が豊かそう
そこで、今回の移住体験ではそこらへんが実際どうなのか、プチ高島ライフを体験しながら確認してきました。
詳細は、後ほど記述しますが、1泊2日終わってみた感想は…
体験前の高島のイメージと高島のリアルは全然ちがう!!!でした。
■高島のリアル
・雨が降ったり、晴れたりを繰り返す気候で、虹が頻繁に見られる
・やりたいことを実現する場所として、高島を選んで移住している人が多い
・地理的には陸の孤島であるものの、外からの人間を受け入れる風土がある
前置き長くなりましたが、スケジュール順に体験をリポートしていきます。
※体験スケジュール概要
1日目
- 近江高島駅に集合
- カヌー・カヤックツアー代理店「GOOD TIMES」さんを訪問、リノベ中の民家でいろいろお話を伺う+萩の浜を散策
- セルフビルドで建てた古民家「志我の里」でたこ焼きパーティー
2日目
- ただいま絶賛リノベ中「スズノイエ」を訪問
- コミュニティスペース「wacca」を訪問
- いき生き水文化「かばた館」にて昼食
- 安曇川駅にて解散
11/27(金) 1日目
- 近江高島駅に集合
~哀愁漂う駅舎と巨大なガリバー像~
駅に着いて、まず驚いたのが巨大なガリバー像。
なぜ、高島にアイルランドのガリバー像が?と思ったが、市民共通のシンボルとして親しまれていそうで、着いて早々愛着がわく。
今回の参加者は、大阪から4名、岐阜から1名、福井から1名(自分)の総勢6名。
飲食店開業を計画している方もいれば、親子での移住を考えている方、次の移住先を探す方など動機は様々。関西、中部、北陸から幅広く参加者が来ていて、改めて関西、中部、北陸から足を伸ばしやすい場所にあることを実感。
- カヌー・カヤックツアー代理店『GOOD TIMES』さんを訪問
~リノベ中の民家でお話伺う+荻の浜を散策~
参加者全員揃ったところで、城下町跡残る大溝へ移動。
大溝は、城下町があったところで、今でもまちなかに水路が流れていたり、神輿を担ぐお祭りが残っていたりする歴史残る町。
そんな町に、颯爽とアウトドアスタイルで現れたのが、GOOD TIMES代表の初田勝彦さん(通称ちんさん)。
商社でのサラリーマン生活を経て、趣味のアウトドアを仕事にすべく、高島に移住し、自らツアー会社を起業したとのこと。
ちんさんの案内で大溝の町並みを散策しながら、リノベ中の民家へ移動。
車で通過する時には気づかなかった個性的なお店が隠れ家的にあることを発見して、参加者一同テンション上がる。
お目当てのリノベ民家は、メインストリートから一本外れた一角に静かにたたずんでおり、オフィススペース兼ゲストハウスの開業目指して、絶賛改修中。働くことと住むことの境界があいまいになっている今、既存のツアー事業との相乗効果を狙っているとのこと。
印象に残っているのは、京都橘大学建築学生から公募した改修案を採用して、改修を進めていること。
既存の枠にとらわれない、自由な発想を持つちんさんがアウトドアと何を繋げて、何を生み出していくのか楽しみだ。
- セルフビルドで建てた古民家『志我の里』でたこ焼きパーティ
~先輩移住者も地元民もみーんな“変な人”、十人十色な高島人~
たこ焼きをつまみつつ、移住体験者と高島人の交流会がスタート。
まず、度肝を抜かれたのが大阪から移住された宿主の池田さん。温和な人柄とは裏腹に、ばらして保管しておいた古民家のパーツを自ら組み立て直し、祖父の土地に建ててしまうセルフビルドモンスター。図書館で本を借りて、一から勉強していったというから更に驚き。ちょっと信じられない。
次に、少し遅れてやってきたのが(有)橋本燃料の橋本さん。生まれも育ちも高島な生粋の高島人。LPガス販売をメイン事業としながら、バイオディーゼル販売も手掛けている。
地球にやさしいバイオディーゼルの普及を目的にしたフェス、虹フェス(仮)を構想中とのこと。新規移住者と地元民がタッグを組んで企画するフェス、実現するのが楽しみだ。
などなど、ここでは紹介しきれないくらい色んな“変な人”がいた。既存の枠にとらわれない色んな個性をもつ“変な人”を受け入れる風土が高島にはあると感じた。
2日目
- ただいま絶賛リノベ中、スズノイエ
~揃いのつなぎを着て作るは、仲良し夫婦理想の古民家カフェ~
雨が降ったかと思えば、晴れ間が出て、気づいたら虹がかかっているを繰り返す変な天気。聞くところによると、これが高島特有の天気 ”高島時雨”というらしい。
移動中、突然現れる虹に感動しつつ到着したのが、絶賛セルフリノベ中、スズノイエさん。
時折、リノベ作業を手伝いながら、カフェの構想を聴く。古民家カフェでコーヒーとおやつを楽しみながら、ぼーっと“高島時雨”を眺められるスポットになるといいなと思った。
- コミュニティスペースwacca訪問
~各々が思い思いの時間を過ごせる場所~
waccaは、新旭町深溝の川端が残るエリアにオープンしたばかりのコミュニティスペース。特徴としては、何と言っても比良山系の雪、雨が伏流水となり湧き出た湧水が周囲に流れていること。そんなのどかな風景を後にして中に入ると、余白を贅沢に残したゆとりある空間が広がっている。店主の田中さんに話を聞くと、あらかじめ来る人を限定しない、ゆとりある空間を心がけているとのこと。
地域のさまざまな人が集い、混じることで、高島の良さを実感できる、そんな場所であり続けてほしいと思った。
- いき生き水文化『かばた館』にて昼食
~高島の食の豊かさを支えるのは、元気いっぱい地元母ちゃん~
一通り体験スケジュールを終え、昼食はいき生き水文化『かばた館』へ。
入口横、壁一面の干し柿に圧倒されながら入ったこちらのお店は、the古きよき昔ながらの食事処。
地元で生産された食材、調味料をできる限り使った地元お母さんたちの手料理がふるまわれる。
どの定食にも、地元の佃煮、お漬物が所狭しと並んでおり、食べることを通じて、高島の食の豊かさを実感できた。
- 安曇川駅にて解散
~1泊2日のスケジュールを終え、参加者それぞれ帰路に着く~
1泊2日のプチ移住体験を終え、一同それぞれの自分たちの日常生活へと帰っていく。
参加者それぞれが高島から感じ取ったものは、きっとそれぞれ違うはず。ただ、一つ共通していることは、この2日間以前と以後でそれぞれの日常生活は変化していくだろうということ。高島への移住に向けて準備を進めていく者もいれば、心の奥底で高島を思い、違った形での関わり方を模索する者もいる。自分としては、せっかくいただいたご縁、今度は高島の○○という視点で、もっともっと高島を深堀りしていきたいと思う。
どんな形であれ、外から来る者を拒まず、チャレンジを受け入れてくれる場所、
それが高島だった。